怒らないこと…………難しいです。全く怒らない人なんていません、よね? 感情のコントロールということが、対人関係上大切であることは分かっていても、それを実践することはとてつもなく難しい。日々、そのような困難さを味わっています。
怒らない方が良いことなんて、みんな知ってる。暴言も、暴力も、それが心の底から正しいと思っている人なんて、本当にごくわずかです。それでも……やめられない。
怒ってしまったあと、物に当たって壊したあと、暴力を振るってしまったあと、子どもを傷つけてしまったあと……どんなに後悔したとしても、……「二度としない」と誓えるもの全てに誓ったとしても、すぐに同じことを繰り返してしまう。そういうことが、あります。ごく、当たり前のようにして。
人間が人間らしくあるために、怒りの扱い方を知ることが重要であると思っています。
怒りさえコントロールできれば、壊れずに済んだ多くの関係を見てきました。何とかできないだろうか? と自問します。
この本に書かれているのは、題名と異なり「怒らない」方法ではありません。人間の自然な感情として「怒り」を持ちながら、それとなんとかつき合っていく方法が述べられています。
感情を扱うために必要なのは、それに失敗した他者を批判する感情論ではなく、有効性が証明されている方法論だと思います。
見た目は「カワイイ」ですが、この本には怒りに人生を翻弄されないための骨太のテクニックがつまっています。オススメです。