連日暑い日が続いています。
脱水について注意が促されることが多いですが、これだけ高温の状態が続くと精神状態にも悪い影響がありそうです。
気温が高いと自殺が増えるというNature Climate Changeという科学誌の論文をご紹介します。
気温の上昇がアメリカとメキシコの自殺率を増大させる
この研究では二つの国における過去の気温と自殺率を検討し、気温の上昇と自殺率の増大との間に強い相関(影響を与え合う関係)を認めたと言います。
具体的には気温が1度上昇するごとに、アメリカでは1%、メキシコでは2%の自殺率の増大があったとのことです。
さらにこの研究では多数のソーシャルメディアを調べて、高温によるネガティブな発言の増大傾向が明らかであることを示しています。
もちろん気温だけが、自殺を促進する要因とは考えにくいことも述べられていますが、この研究では、気候が国民レベルで精神的健康を左右する因子の一つである可能性が示されています。
連日の猛暑の中、身体への配慮のみでなく、精神的健康の面からも暑さへの対策が重要と思われました。