今日は怒りの扱いに関するマンガを用いた解説書をご紹介します。
まず題名についてですが、「怒らない」ということを目標とする本ではありません。必要な場合には怒り、柔軟な対応ができるための本であると思います。
怒りの感情が湧いた時の言動を、
望ましい→○
避けたい→✕
と分けて、マンガで表現しています。
淡々と説明されるよりも、二つを対比するかたちで表現するほうが、ずっと理解し易いです。さらに、絵柄は好みの別れるところだと思いますが、マンガで視覚的に訴えるように表現されているので、印象にも残り易いと思います。
✕のパターンを演じる男性があまりにもステレオタイプであるとか、キャラクターの造形に不満が残る方もいるかもしれませんが、ここは分かり易さを優先して極端な表現が採用されていると理解できると思われます。
参考までに目次を抜粋すると、
第1章 とっさの怒りに効く7つのメソッド
第2章 怒りに流されないコツと習慣
第3章 怒りの効果的な表現法
第4章 あなたを変える怒りの記録術
となっています。
第1章でまずは、対症療法としての急場のテクニックを紹介している点も、とっつき易さに貢献しています。そして、徐々にコミュニケーションスキルに話をすすめ、最後はアンガーマネジメントの中では「体質改善」にあたる怒りの記録術(アンガーログ)について説明しています。
流れとしても、馴染みやすい工夫がされており、長い文章を読むのが苦手な方や、マンガに抵抗がなく、すこしずつ知識に接したい方には、すすめられる怒り対処の解説書です。