家庭では子どものゲームを制限するのに苦労することが多いと思いますが、今回紹介するゲームについては事情が異なるようです。
今までにも、このゲームが注意集中を改善させることが示されてきましたが、今回はもっと機能的側面に切り込み、機能的MRI画像での変化を示しています。
コンピューターインターフェース(コンピューターとのやり取り)による治療で、ADHDの子どもにおける脳の機能的ネットワークが正常化する
ゲームとは言ってもかなり特殊な内容です。ヘッドバンドにより脳波が検知されるようにできており、より集中した脳波が検知されると、より速くアバター(自分の分身)が動き、ランニングなどの課題が遂行できるようにできています。よって、プレイヤーは早く課題をこなすために、自然と集中した状態を保つように仕向けられます。
対象は全て男性で、18人のこのゲームをするグループと11人のしないグループに分け、ゲームをするグループは週に3日、1日20分行い、8週間後の機能的な画像を比較しました。結果、ゲームをしたグループの脳の働きを示す画像は、より正常発達の脳の働きに近くなっていました。
このhe “ATENTIVmynd intervention”と言われるゲームは比較的順調に知見が集積されているように思われ、このようなコンピューターインターフェースによる治療が臨床現場に登場する日もそれほど遠くないかもしれません。