漢方薬を様々なキャラクターにして役割で分類し、効能を説明している本です。
漢方薬の「キホン」というところから、非常に分かり易く簡潔に書かれています。
全編フルカラーで、イラストはかわいくて印象に残る工夫がされています。
例えば、最初にあげられている「かぜやインフルエンザに効く漢方薬」には以下の漢方(キャラクターたち)が挙げられています。
葛根湯くん:かぜのひきはじめに効果がある
香蘇散ちゃん:あまり体力のない人がかぜをひいたときにぴったり
小青竜湯さま:鼻水・鼻づまりに効く
麦門冬湯ちゃん:乾いた咳をしずめる力をもっている
柴胡桂枝湯:かぜが長引いた時に助けてくれる
麻黄湯くん:体力がある人のかぜのひきはじめに効く
さらに、見た目のデザインは原料や効き方がイメージしやすいように工夫されています。例えば、葛根が葛(くず)の根っこであることをイメージするために、葛根湯くん(表紙の体温計をもっているキャラクター)の頭には葛のむらさき色の花が咲いており、「かぜをひいたと思ったら、まずぼくを思い出してよ!」とセリフがついています。
全体に理解と記憶を深めるためのアイデアが詰め込まれていて、有名な漢方薬の概略を知るのにとても良い本だと思いました。