野菜と果実の摂取が様々な精神疾患の予防に良いことは多くの研究で示されています。
今回は今まで実施された中で最も大規模な(それだけ結果の信頼性が高い可能性がある)認知症と栄養に関する研究をご紹介します。
長期の野菜・果物摂取と自覚的な認知機能との関連
28000人近くのアメリカの男性について、中年期(平均51歳)の食事内容と後年の認知機能との関連を調べました。
野菜と果物、果実ジュース摂取量が多いグループでは自覚的な認知機能の低下の出現が2~3割程度減少していました。
特に、葉物の野菜、ベリー類、オレンジジュースの摂取量の影響が大きくなっていました。
こうした食物には抗酸化作用と呼ばれる生物内で発揮される作用があり、それが脳細胞に保護的に働いた可能性があると議論されていました。
最近、栄養と認知機能との関連に関する論文は増えており、特に今回の調査は大規模で、長期に渡っており、かなりはっきりと野菜・果実の認知症に対する予防効果を証明したものと思われました。