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もりさわメンタルクリニック

疼痛管理に関する看護声明について


在宅医療を経験すると疼痛管理の重要性を実感します。特にがんの末期における痛みは著しく、ご本人や家族の最大の望みは疼痛の軽減になります。

最近、疼痛に対するオピオイド(麻薬)の使用に関する話題が多く、依存に対する警戒と疼痛軽減に対する要請の間の葛藤をどのように解決するのか、多くの困難が生じています。

今回は、少し前になりますが、アメリカの疼痛管理に関する看護声明をご紹介します。

アメリカ看護師協会の意見表明: 疼痛とそこから生じる苦しみを管理する倫理的責任

抜粋し、大まかに訳すと以下のようになります。

・Nurses have an ethical responsibility to relieve pain and the suffering it causes 看護師には疼痛とそこから生じる苦しみを緩和する倫理的責任がある

・Nurses should provide individualized nursing interventions 看護師は個人に最適化された治療を提供しなければならない ・The nursing process should guide the nurse’s actions to improve pain management 看護の過程は疼痛管理を改善する活動に沿う必要がある ・Multimodal and interprofessional approaches are necessary to achieve pain relief 疼痛の緩和には多くの様式や専門領域にまたがる治療法が必要である ・Pain management modalities should be informed by evidence 疼痛管理の方法は医学的証拠によって支持されていなくてはならない ・Nurses must advocate for policies to assure access to all effective modalities 看護師はすべての有効な治療法を入手できる方針を援助しなければならない ・Nurse leadership is necessary for society to appropriately address the opioid epidemic 看護的指導により社会が麻薬使用の拡大に適切に対処できるよう支援する必要がある

痛みの軽減はどのように人生の最後を迎えるのか、人間の尊厳にも関わるテーマであり、麻薬拡大防止の視点とのバランスをとりながら、適切な対応を模索していく必要性を感じました。

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