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統合失調症の発症と関連する遺伝子


ゲノムワイド関連分析:Genome-Wide Association Study (GWAS)という遺伝子分析の手法が用いられることがあります。

人間の遺伝情報のほぼ全体について、ある遺伝子型と疾患の表現形質等との関連を統計的に調べる方法で、広い範囲で原因となる遺伝子の候補を探したいときに向いています。

統合失調症についてはヨーロッパの人口を基礎にしたGWASで100以上の関連する遺伝子座が見出されています。

今回はインドにおけるGWASで新規に発見された関連遺伝子についてご紹介します。

インドのゲノムワイド関連分析における統合失調症の発症リスクとナイアシン代謝障害との関連

1321人の統合失調症罹患者を含む3092人が分析の対象となりました。

その結果、ナイアシンという栄養素を分解する過程に関与するNAPRT1という遺伝子が統合失調症発症と関連している可能性が示されました。

この遺伝子は予備的な研究で、脳の発達過程に影響を与えることが示されており、また、ナイアシン欠乏は以前から統合失調症様の症状を呈することが知られています。

今までにも多くの関連遺伝子が指摘されていますが、今回のNAPRT1については特に脳の発達や臨床上の知見にも一致する部分があり、統合失調症の発症リスクや治療法の検討において、重要視される可能性があると思われました。

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