人生の早期におけるスクリーンタイム(テレビ、映画、コンピュータ、ゲームなどを見る時間)は、子どもの精神発達に影響を与えると言われています。
今回は、特に早い時期(1歳~3歳)におけるスクリーンタイムの増加傾向と、環境(両親に関する条件を含む)や性別等の人口統計データがどのように関連しているかを調べた研究をご紹介します。
経過と子どものスクリーンメディア使用条件の関連
1~3歳の子ども3,895人が調査の対象となりました。生育環境などの条件、月齢12, 18, 24, 30, 36ヶ月の時のスクリーンタイム合計、8歳の時点でのスクリーンタイムについて調べられました。
結果として、
①子どもが女性であること、両親の教育レベルが高いことは、1~3歳におけるスクリーンタイム増加のリスクを下げる。
②母の未経産(初めての子育て)は、スクリーンタイム増加のリスクを高める。
そして、1~3歳の増加傾向は8歳時におけるスクリーンタイムの高値にもつながっており、①、②の要素が関連する養育のあり方が、後年のスクリーンタイム増減に関連していることが考えられました。
ソーシャルメディアの使用が、精神疾患のリスクと関連していたり、様々なメディアとの影響が注目されています。
スクリーンタイムが増加する背景を知り、適切なメディアとの付き合い方を検討する必要があると考えられました。