ADHDの診断が非常に増えていることは以前から指摘されていますが、実際のADHD傾向自体は増加しているのでしょうか?
今回は、ADHDのスコアを調べて、ADHD傾向自体がどの程度変化しているのかを、長期にわたって調べた研究(2018年)をご紹介します。
Has the attention deficit hyperactivity disorder phenotype become more common in children between 2004 and 2014? Trends over 10 years from a Swedish general population sample
ADHDの表現型は増加しているのか?スウェーデンでの一般人口での傾向
スウェーデンにおける大規模な双子研究を基礎としています。2004~2014年にわたって、ADHD傾向や合併症などについて調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・親の評価に基づくADHD傾向は、大きな変化を示していませんでした。
・診断閾値以下のわずかなADHD傾向は、明らかな増加を示していました。
・ADHDの臨床的診断は5倍以上の増加を示していました。
要約:『ADHDの診断は非常に増えているが、実際のADHD傾向は大きな増加を示していない』
ADHDの過剰診断が問題となっていますが、診断基準の変更と実際のADHD傾向の(わずかな)増加等、様々な要素が関連していると思われました。
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