COVID-19感染では発熱や呼吸器症状等が著しい急性期から回復しても、後遺症が残る場合があります。
今回はそのような後遺症: postacute sequelae of COVID-19 (以下、PASC)について調べた研究を分析した結果をご紹介します。
SARS-CoV-2感染後遺症の短期と長期の発症率
57の研究(250,351人のCOVID-19回復者 平均54.4歳 56%が男性)が分析の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
①PASCが存在する割合は回復から1ヶ月後と6ヶ月以上で同じとなっていました。(その期間で大きく割合が減ることはない)
②PASCの種類としては、胸部レントゲン異常62.2%、集中困難23.8%、全般性不安障害29.6%、全般的機能障害44.0%、疲労・筋力低下37.5%があげられました。
つまり、“COVID-19感染では6ヶ月後以降でも、半数近くに後遺症があり、身体や精神の広い範囲で現れる”といえそうです。
COVID-19感染に関して、急性期の生命の危機に対応することはもちろんですが、その後の後遺症に関するケアも重要であると思われました。
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