鍼治療は様々な疼痛に対する効果的な選択肢として知られています。
今回は、うつに合併した不眠に対する電気鍼の効果を、偽刺激との対照試験で確認した試験の結果をご紹介します。
Effect of Electroacupuncture on Insomnia in Patients With Depression
A Randomized Clinical Trial
うつに伴う不眠に対する電気鍼の効果
中国、上海における研究で、うつ病に不眠を合併している18~70歳の270人(平均50.3歳)が対象となりました。
(1)電気鍼+通常治療 (2)偽刺激+通常治療 (3)通常治療のみ の3つのグループに参加者をランダムに振り分け、8週間の治療後、治療後24週の経過観察を行い、それぞれのグループで睡眠等の指標に関する違いを調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・8週間の治療後の評価で、電気鍼のグループは明らかに他のグループより不眠に対する高い効果を認めていました(PSQIという睡眠の指標で、偽刺激のグループより-3.6ポイント、通常治療のみのグループより-5.1ポイント)。
・治療後24週間後でも、治療の効果は維持されていました。
・大きな副作用は認められませんでした。
要約:『電気鍼はうつ病に伴う不眠に有効で、その効果は長期にわたって維持される』
鍼治療が疼痛のみでなく、広い範囲の症状に有効である可能性を感じる研究でした。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments