血漿中の有毒成分や抗体等を、血症を交換することにより除去する治療法を“血漿交換”といいますが、この方法がアルツハイマー病でも有効かもしれません。
アルツハイマー病に対するアルブミン除去を含む血漿交換法のランダム化比較臨床試験
アルツハイマー病の特徴の一つに脳内に出現する老人斑がありますが、この主成分であるアミロイドβを血漿交換によって除去することでアルツハイマー病の進行を抑制できないか確認した内容となっています。
軽症~中等症のアルツハイマー病に罹患した347人が調査の対象となり、血漿交換の内容(アルブミンや免疫グロブリンの除去量)や偽刺激の間でランダムに振り分けを行いました。
結果として、中等症のアルツハイマー病において、認知機能の低下を示す指標の低下が治療開始より14ヶ月の時点で半分程度に抑えられていました。
この違いがどの程度、生活上の意味があるか、長期に渡る効果があるのか等、今後確認するべき点は多いと思われます。
しかし、著者のコメントでもあるように、神経変性疾患における治療の選択肢として新しい方策の可能性を開く研究内容でした。
#アルツハイマー病
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