◎要約:『オメガ3多価不飽和脂肪酸の摂取によって、不安症状が軽減する可能性がある』
今回は、オメガ3多価不飽和脂肪酸(以下、PUFA: Polyunsaturated Fatty Acidと表記)を摂取することによって、不安症状の軽減が得られるのかについて調べた研究の分析(メタ・アナリシス)をご紹介します。
オメガ3多価不飽和脂肪酸の摂取と不安症状の変化
Association of Use of Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acids With Changes in Severity of Anxiety Symptoms
A Systematic Review and Meta-analysis
PUFAの不安に対する効果を調べた19の論文が、今回の分析の対象となりました。PUFAを摂取した対象者は合計で1,203人(平均43.7歳、女性55.0%、平均PUFA摂取量1605mg/ d)でした。
結果として、以下の内容が示されました。
・プラセボを対照としていた研究でも、対照としていない研究でも、PUFAの摂取と不安症状の軽減が関連していました。
・治療が必要なレベルの不安症状がある場合の方が、PUFAによる不安症状の軽減は大きくなっていました。
様々な研究が混在しており、今回の分析で明らかにPUFAが不安に有効と考えることは困難ですが、他の薬物療法との併用は考えられるかもしれません。
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