カンナビノイド受容体活性とPTSD症状
- もりさわメンタルクリニック
- 2024年9月20日
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◎要約:『扁桃体のカンナビノイド受容体の活性(availability)が高いと、PTSD症状(感情麻痺)が強くなる傾向があるかもしれない』

今回は、脳の中で特に感情の制御に関連が深いと言われる部位である扁桃体について、カンナビノイド(麻薬様物質)受容体の活性(availability)が、PTSD症状(感情麻痺)と関連するかを調べた研究をご紹介します。
心的外傷後の扁桃体のカンナビノイド受容体、疼痛に対する反応、感情麻痺
Amygdala Cannabinoid 1 Receptor, Pain Response, and Emotional Numbing in Trauma-Exposed Individuals
心的外傷に暴露された経験のある30人(平均44.4歳、女性20%、PTSD診断のある9人を含む)が対象となりました。
扁桃体におけるカンナビノイド受容体の活性を画像検査で調べ、痛みに対する反応やPTSD症状(感情麻痺)との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・カンナビノイド受容体の活性が高いと、痛みに対する反応が低下していました。
・カンナビノイド受容体の活性が高いと、PTSD症状(感情麻痺)が強くなっていました。
PTSD症状の中でも、感情の麻痺は治療方法が限定されており、今後治療に生かされることが期待される内容でした。
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