思春期の精神科臨床の中で、不登校とともに相談が多いのがゲーム障害(依存)です。
今回は、ゲーム障害に有効な治療を多くの文献で調べた研究(システマティック・レビュー)をご紹介します。
Effective interventions for gaming disorder: A systematic review of randomized control trials
ゲーム障害に有効な治療法
ゲーム障害の治療効果を調べたRCT(ランダム化比較試験)の研究を検索し、最終的に7つの研究が基準に合致しました。
以下の5つの研究の効果が調べられていました。
・グループカウンセリング
・経頭蓋直流電気刺激法(transcranial Direct Current Stimulation:tDCS)
・嗜癖による渇望に対する行動療法(craving behavioral intervention :CBI)
・ 受容と認知再構成による介入プログラムthe acceptance and cognitive restructuring intervention program (ACRIP)
・短期認知行動療法(CBT)
上記のうち、tDCS以外は、統計的に意味のあるゲーム障害に対する効果を認めていました。
要約:『ゲーム障害に対する効果で、今のところRCTによる証拠が提示されているのはグループカウンセリング、CBI、ACRIP、CBTである』
日本で比較的実施可能性が高いものとしてグループカウンセリングとCBTが考えられますが、治療資源が乏しく、実施が困難であるのが現状と思われます。
CBTの要素を取り入れながら日常の臨床を行い、有効性を高めることが考えられました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
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