様々なサプリメント(ビタミン類など)が認知症の予防に有効であると言われることがあります。
今回は、ビタミンDについて大きな規模で予防効果を調べた研究をご紹介します。
Vitamin D supplementation and incident dementia: Effects of sex, APOE, and baseline cognitive status
ビタミンDの補充と認知症の発症: 性別、APOE遺伝子、元の認知機能
カナダにおける研究で、全国規模の認知症に関する機関( National Alzheimer's Coordinating Center)のデータを元にしており、当初は認知症のない12,388人が対象になりました。
ビタミンD摂取が多いグループと少ないグループに分けて、認知症発症の割合を調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・ビタミンDの摂取が多いグループでは、認知症発症までの期間が長く、発症のリスクが低くなっていた(ハザード比0.60倍)。
・ビタミンDによる影響は、性別やAPOE遺伝子の状態等によって大きく異なっていた(特に女性、正常な認知機能、APOEε4の非キャリアの場合に効果が大きい)。
要約:『ビタミンDの補充を行うと認知症の発症を低下させる可能性がある』
比較的大きな規模で、ハザード比の(意味がありそうな)低下を認め、ビタミンDの長期摂取をすすめたくなる結果でした。
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