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ホームレス状態とうつ症状

◎要約:『ホームレス状態が継続している場合の方がうつ症状が高い場合が多いかもしれない』





今回は、ホームレス状態の継続とうつ症状との関連を調べた研究をご紹介します。


高齢者におけるホームレス状態の継続とうつ症状

Continued Homelessness and Depressive Symptoms in Older Adults


アメリカ(カリフォルニア州)における研究で、ホームレス状態の経験のある50歳以上の450人(平均58.5歳、76.2%男性)が対象となりました。


ホームレス状態が継続していた場合と住居を得た場合で、うつ症状の経過観察を平均8.9回の訪問を行い、症状とホームレス状態との関連を調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・多くの人(78.0%)は訪問期間中に一度は住居を得た経験がありました。


・うつ症状の尺度(CES-D)で比較的高値(22点以上)の割合がホームレス状態が継続していた場合のほうが多くなっていました(オッズ比1.08倍)。




様々な事情があってホームレス状態となる中で、一概に住居を得たほうが精神状態が改善するとも言いにくいと思われますが、多様な側面から住居を維持できる状態を維持する支援が必要であると感じました。

 
 
 

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