レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS)」は“むずむず脚症候群”等とも呼ばれ、眠る前等の比較的脚を静止させているタイミングで、脚にむずむず感(さまざまな表現があり得ます)が生じて、動かしたくなる症状を認めます。
今回は、RLSと認知症との関連について調べた研究をご紹介します。
Restless leg syndrome and risk of all-cause dementia: a nationwide retrospective cohort study
韓国における研究で、研究開始時点で60歳以上の高齢者(平均73.4歳、女性63.4%)が対象となりました。
12年間の経過観察で、新たにRLSの診断を受けた2,501人と診断のない9,977人を対象として、認知症のリスクを比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・RLSがある場合には認知症全体のリスクが上昇していました(ハザード比1.46倍)。
・認知症の種類ごとでは、血管性1.81倍、アルツハイマー病1.38倍となっていました。
・処方薬による認知症リスクの差異はありませんでした。
要約:『レストレスレッグス症候群があると、認知症のリスクが若干上昇するかもしれない』
精神科(心療内科)の外来でも、「眠る前に足がむずむずする」等の訴えが聞かれることがあります。処方薬の影響を考えるとともに、その後の合併症や、認知領域の長期経過にも注意が必要であると考えられました。
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