睡眠時間の減少は循環器系疾患の関連因子であるという知見があり、寿命の減少にもつながる可能性が指摘されています。
今回は特にレム睡眠に対象を絞って、より明確な寿命との関連を調べようとした研究をご紹介します。
レム睡眠と中年期・老年期(早期)死亡との関連
2つの集団を大小とした研究で、1つは2,675人(平均76.3歳、男性100%)、もう一つは1,386人(平均51.5歳、男性54.3%)でした。
結果として以下の内容が示されました。
①最初の集団において、レム睡眠の低下はすべての死因を合計した死亡率に関連しており、12年間で5%のレム睡眠減少が見られた時には、13%死亡率が上昇していました。
②最初の集団は男性のみで高齢に限っていましたが、男女混合で比較的若い2つ目の集団でも上記の傾向は確認できました。
つまり、長期に渡ってレム睡眠が低下すると広い年代で死因に限らず死亡率を上げてしまうようです。
この結果は、直接因果関係を示しているわけはなく、直接原因となっている要素にたまたま伴っている条件かもしれません。
そういう意味でも、解釈は慎重に行うべきですが、自然な睡眠を削ることは何らかのかたちで死亡につながる条件につながる可能性が考えられました。
#睡眠障害
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