◎要約:『児童思春期の10人に1人程度は、何らかの精神疾患に罹患しており、人生全体に影響を及ぼす場合も少なくない』
近年、特に子ども世代における精神疾患の増加(あるいは発見される割合の増加)が注目されています。
今回は、世界的な視点で、5~24歳における精神疾患の有病率や疾病が人生に与える影響を調べた研究をご紹介します。
Worldwide Prevalence and Disability From Mental Disorders Across Childhood and Adolescence
Evidence From the Global Burden of Disease Study
児童思春期における精神疾患の世界的有病率と障害
2019年の世界的な疾病の影響を調べた調査を元に下研究で、5~24歳の対象者を年代ごとに分けて有病率や疾患が人生に与える影響を調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・5~24歳全体で見た時に、世界の11.63%が、少なくとも1つの精神疾患に罹患している(物質障害については1.22%)。
・精神疾患の有病率を年代ごとで見ると5~9歳で6.80%、10~14歳で12.40%、15~19歳で13.96%、20~24歳で13.63%となっていました。
・疾病による負担を検討したときに、疾病に関連した全障害の1/5が精神疾患によるものである考えられました。
・人生の長期に渡り影響を与える精神疾患の1/4が25歳以前に発症していました。
その後の人生への影響を考えると、早期発見や何らかの環境調整・治療が重要であると思われました。
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