室内の光が睡眠パターンに与える影響については指摘されていますが、外部の地域ごとの人工光による影響については不明です。
今回は、衛星によって、地域ごとに夜間人工光の程度を測定し、これと若者の睡眠パターンとの関連を調べた研究をご紹介します。
アメリカの若者における外部の夜間人工光と精神疾患・睡眠パターンの関連
13~18歳のアメリカの若者(4,953人が男性、平均15.2歳)が調査の対象となりました。
夜間人工光は社会的不利な要素や人種/民族等と関連していたため、これらの交絡する因子に関する調整を行い、以下のような結果を得ました。
①夜間人工光が多い地域では、平日夜の就寝時間が遅く、睡眠時間は短くなっていました。
②夜間人口光が多い地域では、若者の精神疾患が多くなっていました(気分障害1.07倍、不安障害1.10倍)。
外部の夜間人工光を衛生で測定して、地域ごとの睡眠時間などとの関連を調べるという発想は面白く感じましたが、随伴する要素が多過ぎて、実際に影響を与えている要因が何であるのかが分かりにくい気がしました。
#睡眠障害
Comments