妊娠中の喫煙やアルコールの摂取が子どもに与える身体的影響についてはしばしば指摘されてきました。
今回は、例え少量でもアルコール摂取があった場合、子どもの精神・脳にどのような影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。
妊娠中のアルコール暴露と心理的、行動的、神経発達上の影響
9,719人の若年者(9~10歳)が対象となりました。
母親の報告に基づき、25.9%(2,518人)については、子宮内でアルコールへの暴露があったと考えられました。
結果として、アルコール暴露があった場合には、その量によらず、精神病性の症状、注意欠陥、衝動性が強くなっていました。また、アルコール暴露がまったくなかった場合に比べると、脳の体積や表面積が大きくなっていました。
付随する条件(交絡因子)を調整できたか難しいところもありますが、妊娠中のアルコール摂取は重度でなくても、子どもの脳・精神に長期的影響を与える可能性があると考えられました。
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