子どもにはゲームや動画鑑賞ではなく、友だちと体を使って遊んで欲しい……そう願われる親御さんは多いと思います。
その背景には、何となくそのほうが健康そうだし、小さな頃から部屋にこもってゲームばかりをしていることで“引きこもり”になり易くなるのではないか等、様々な思いがあると思われます。
今回は、そのような親御さんの心配が、思春期の後半になると的中してくるかもしれないという内容の研究をご紹介します。
思春期におけるうつ症状と身体活動の関連
思春期(12歳から18歳)の4,257人(年齢によって変動あり)が調査の対象となり、経過を追って、活動量、座っている時間、うつ症状について調べました。
結果として以下のことが示されました。
①12、14、16歳時の座っている時間が1日あたり1時間増えると、18歳におけるうつ症状のリスクがそれぞれ、11.1%、8%、10.7%増加する。
②12、14、16歳時の運動時間が1日あたり1時間減ると、18歳におけるうつ症状のリスクがそれぞれ、9.6%、7.8%、11.1%増加する。
つまり、子どもから思春期を通して、座っている時間が長く、運動する時間が短いほど、後にうつ症状が出現し易くなるということが示されました。
他の要素によって介在されている可能性もありますが、比較的小さい時に活動的な方が、後の精神的健康について安心できる可能性は高そうです。
#うつ病
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