抗精神病薬の効果の違い
- もりさわメンタルクリニック
- 2024年10月20日
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◎要約:『統合失調症の再発・再燃を防ぐ上で、抗精神病薬の間で効果の違いがあり、持効性パリペリドン注射剤などの確率が比較的低くなっている』

通常、現在使用されている抗精神病薬は、統合失調症の主な症状に対して(クロザピンを除いて)ほぼ同等の効果を持つ(初発の症状を抑制する、あるいは再発・再発を防ぐ上でも大きな効果の違いはない)とされてきました。
今回は、頻用されるオランザピン経口剤との比較で、統合失調症に対する抗精神病薬の効果の違いを調べた研究をご紹介します。
統合失調症スペクトラム障害に対する抗精神病薬の有効性の比較
Comparative Effectiveness of Antipsychotics in Patients With Schizophrenia Spectrum Disorder
スウェーデンにおける研究で、全国の治療データを元にしており、統合失調症に罹患した131,476人(平均45.7歳、53.3%男性)を対象としています。
頻用される抗精神病薬について、再発・再燃の確率や治療上の失敗(入院や他の治療薬への変更など)を比較しています。
結果として、以下の内容が示されました。
・再発、再燃に関しては、持効性パリペリドン注射剤(3か月)、持効性アリピプラゾール注射剤、持効性オランザピン注射剤、クロザピンの順に確率(ハザード比)が低くなっていました(例:オランザピン経口剤との比較で、持効性パリペリドン注射剤は0.66倍)。
・再発、再燃に関して、クエチアピンが最も確率が高くなっていました(1.44倍)。
・治療の失敗に関しては、持効性パリペリドン注射剤(3か月)、持効性アリピプラゾール注射剤、持効性オランザピン注射剤、持効性パリペリドン注射剤(1か月)で確率が低くなっていました(例:オランザピン経口剤との比較で、持効性パリペリドン注射剤は0.36倍)。
全体として、持効性注射剤の再発・再燃を防ぐ効果が印象的な結果となっていました。
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