昨日は、アメリカの収監中における暑さと自殺事故との関連についてお伝えしました。
今回は、精神疾患がある場合に、暑さによって精神状態がどのような影響を受けるのかを調べた研究のまとめ(メタ・アナリシス)をご紹介します。
Associations between high ambient temperatures and heat waves with mental health outcomes: a systematic review
気温上昇・熱波と精神衛生の関連
35本の研究(34本は観察研究で、1本がケース・コントロール研究)が、今回の分析に含まれました。
自殺・双極性障害・躁とうつ・統合失調症・器質性精神障害(認知症を含む)・物質障害などと暑さの関連についての論文が分析に含まれました。
結果として、以下の内容が示されました。
・一番証拠として強かったのは自殺と暑さの関連でした(15本の研究で確認)。
・精神状態の悪化による入院や救急受診の増加も認められました。
・精神疾患全体に関する転帰(長期的結果)の変化については明らかではありませんでした。
要約:『暑さは多くの精神疾患に影響を与え、特に自殺の増加は多くの研究で確認されている』
様々な疾患において暑さによる精神状態の悪化(特に自殺)に注意が必要であると思われました。
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