近年、北米を中心とした海外で、オピオイド類(麻薬性鎮痛薬)に関連する死亡が増加傾向にあり、問題視されています。
今回は、カナダ(オンタリオ)における年代別のオピオイド関連死とオピオイド受容体作動性薬剤による依存症の治療 opioid agonist treatment (以下、OAT) の変化を調べた研究をご紹介します。
Trends in Rates of Opioid Agonist Treatment and Opioid-Related Deaths for Youths in Ontario, Canada, 2013-2021
カナダ、オンタリオ州の若者におけるオピオイド受容体作動性薬剤による治療とオピオイド関連死の傾向
カナダ(オンタリオ州)における研究で、OATを受けた割合とオピオイドに関連した死亡(2013~2021年)を年齢で比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・調査した2013~2021年で、15~24歳のオピオイドに関連した死亡率は10万人あたり2.6→12.2人(369.2%)と増加を示していました。
・同じ期間で、15~24歳のオピオイド依存症の治療(OAT)の受けたのは1000人あたり3.4→1.5人(55.9%)と減少していました。
・他の年代(25~44歳)で見てみると、同じ期間でオピオイド依存症の治療(OAT)の受けたのは1000人あたり7.9→10.1人(127.8%)と増加を示していました。
要約:『特に若い年代では、依存症の治療を受けずにオピオイド乱用で死亡している可能性がある』
特に若い世代における依存症治療へのアクセス困難等の問題が考えられました。
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