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短期認知行動療法の追加で自死が減少するか?

※10月1日より更新(配信)頻度が週3日(月木日の予定)に変更になります。何卒よろしくお願いします。


◎要約:『入院時に短期認知行動療法を追加することで、退院後の自死企図や再入院を減らすことができるかもしれない』





自死の防止目的で入院した後、退院後の自死率が高いことが指摘されてきました。


今回は、自死関連の事象の後、入院した時に、短期認知行動療法を追加した場合の効果について調べた研究をご紹介します。


自死関連の入院患者に対する短期認知行動療法

Brief Cognitive Behavioral Therapy for Suicidal Inpatients

A Randomized Clinical Trial


アメリカにおける研究で、自死企図等の自死に関連する事象のあった入院患者200人(平均32.8歳、117人が女性)が対象となりました。


入院中に、短期認知行動療法を加えるグループと、通常の治療のみのグループに分けて、退院後6ヶ月までの経過を観察しました。


結果として、以下の内容が示されました。


・短期認知行動療法を追加した場合には退院後6ヶ月までの自死企図が60%抑制されて(発生率の割合が0.40倍となって)いました。


・同様に再入院が71%抑制されて(発生率の割合が0.29倍となって)いました。


・物質障害がある場合には上記の効果が減弱されていました。




入院中の認知、行動面への構造化された働きかけが有効であることが感じられる内容でした。

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