統合失調症では自殺のリスクが上昇することが以前から指摘されていますが、今回はそれが一生を通じてどのように変動するのか調べた研究をご紹介します。
統合失調症に罹患したメディケア対象者の生涯にわたる自殺リスク
統合失調症に罹患した18歳以上の668,836人が調査の対象となりました。
一生を通じての自殺率やハザード比を年代ごとに比較しました。
結果として以下の内容が示されました。
①全体として、統合失調症罹患者の自殺率は100,000人年あたり74.00で、これは一般人口の4.54と比較すると、4.5倍高い数値となっていました。
②自殺率が 一番高いのは18~34歳の141.95で、一番低いのは65歳以上の24.01でした。
つまり、“統合失調症の自殺は、今まで言われてきたとおりに非常に高く、診断をされてから比較的早い時期である若年成人の年代で多い”ということになりそうです。
診断されてから間もない時期(特に陽性症状が落ち着いて少し自覚が出てきた時期)や、うつ症状を伴っている時期などには特に注意が必要であると考えられました。
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