統合失調症における認知機能と死亡率
- もりさわメンタルクリニック
- 2024年9月21日
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※10月1日より更新頻度がほぼ隔日(火木日の予定)に変更になります。何卒よろしくお願いします。
◎要約:『統合失調症における自然死の危険因子として、認知機能の低下が最も大きく、その他には喫煙や身体疾患等が関連するかもしれない』

今回は、統合失調症に罹患している場合で、どんなことが自然死の危険因子になっているのか(特に認知機能の低下について)調べた研究をご紹介します。
統合失調症における自然死の危険因子
Risk Factors for Natural Cause Mortality in Schizophrenia
統合失調に罹患した844人(平均39.6歳、男性63.2%)が対象となり、平均14.4年間の経過観察を行いました。
認知機能や喫煙、自己免疫疾患、呼吸循環器疾患等の危険因子と自然因による死亡率との関連を調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・認知機能の低下が最も大きな自然死の危険因子となっていました。
・その他の危険因子としては自己免疫疾患(ハザード比2.86倍)、喫煙(2.26倍)、慢性閉塞性肺疾患(3.31倍)、BMIの継続的高値(1.06倍)、不整脈(2.56倍)、離婚や別離(1.80倍)が挙げられました。
死亡率に関して、身体疾患等の要因よりも認知機能の低下の関連が大きい点が印象的な結果でした。
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