通常、予後の良い疾患として知られている小児期の“熱性けいれん”ですが、時には何度も繰り返して長期に及ぶこともあります。
今回は、繰り返す熱性けいれんと、後のてんかんや精神疾患のリスクとは関連するのかを調べた研究をご紹介します。
反復性の熱性けいれんに関する、てんかん・精神疾患・死亡の長期的リスク評価
デンマークにおける大規模な研究で、1977~2016年の間に初発の熱性けいれんと診断された2,103,232人の小児(3ヶ月~5歳)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
①熱性けいれんを3回繰り返した場合には、てんかんの発症率が上昇する。(2.2%→15.8%)
②熱性けいれんを3回繰り返した場合には、精神疾患の発症率が上昇する。(17.2%→29.1%)
③熱性けいれんを3回繰り返した場合には、死亡率が上昇する。(1.0%→1.9%)
※ただし、これはてんかんを発症した場合に限られています。
つまり、熱性けいれんを繰り返した場合には、後のてんかんや精神疾患発症に留意が必要であると考えられました。
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