1次性の頭痛(他の原因によらない頭痛)として“群発頭痛”と呼ばれる病態があり、(片頭痛ほど名称が知られていないかもしれませんが)生活に影響を及ぼす頭痛として知られています。
今回は、群発頭痛の発作に、ケタミン(麻酔薬として知られています)の鼻腔内投与がどのくらい有効か調べた研究をご紹介します。
急性の群発頭痛発作に対する鼻腔内ケタミンの効果
群発頭痛の発作があった20人に対して、薬剤であることを伝えた上で、ケタミンの鼻腔内投与を行いました。
病院内で、6分ごとに最大5回の投与を行い、痛みが軽減するかを調べました。
結果として、以下のことが示されました。
①投与15分後における効果は15%の痛み軽減にとどまっていました。
②30分後では59%の痛み軽減が得られていました。
③半数の参加者が通常の頭痛薬(スマトリプタン)や酸素投与よりも、ケタミンを好むと答えました。
つまり、“鼻腔内ケタミンは群発頭痛の発作に有効で、30分程度で痛みが半減する可能性がある”と言えそうです。
少数の参加者による偽薬を対照としていない試験なので、有効性の証拠とはなり得ないかもしれませんが、今後の検証に期待が持てる内容でした。
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