“肥満”は、複雑な原因をともなう慢性疾患であるにも関わらず、画一的な偏見を伴っており、その治療をさらに困難なものにしています。
成人の肥満:臨床実践のガイドライン
最近、カナダで発表された肥満治療のガイドラインのうち、5つのステップをご紹介します。
①まずはきちんと許可を求めること。
「あなたの体重について、一緒に話をさせてもらっても良いでしょうか?」
・共感を示す。
・信頼関係を築く
②患者さんのストーリーを理解する
・「本人にとって」の問題を念頭に置く
・肥満の分類
・エドモントン肥満ステージによる重症度
③管理に関する提案
・医療的な栄養療法
⇒栄養士による個別カウンセリング(健康的な食事選択と食事療法)
・運動療法
⇒ほとんど毎日30~60分の中等度~高度の運動
※他にも心理的、薬物的、外科的治療法を検討
④目標について合意する
⇒個別の持続可能な行動計画を立てる
⑤原因となっている肥満の促進因子と阻害因子について援助する
特に体重やBMIではなく、本人にとっての健康的生活のゴールに焦点をあてるべきことが強調されていました。
また、コメントとして印象深かったのは、肥満は慢性疾患であり、これまでの偏見に満ちた対応ではなく、治療が必要な他の身体疾患と同様に共感を持って扱うべきだと述べられていました。
#肥満
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