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自傷前後の救急受診


◎要約:『自傷があった前後には救急受診(特に一般救急)が行われる傾向がある』





今回は、自傷行為の前後に救急受診があったかを調べて支援の機会につながる可能性を探った研究をご紹介します。


若年者による自己による意図的傷害前後の救急受診

Emergency Department Use by Youths Before and After Self-Inflicted Intentional Injury


アメリカの8つの州(アラスカ、フロリダなど)における研究で、自傷のあった5~18歳の15,593人(平均15歳、73.6%女性)が対象となりました。


自傷前後90日間での救急受診について、特に専門的医療へのアクセスに制限があると考えられる公的保険加入者や農村地域の救急受診について調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・80.4%は都市部に居住し、71.6%が一般病院を受診していました。


・自傷の「前」90日間に24.2%は救急を受診し、そのうち71.8%は一般救急を受診していました(自傷がない場合との比較で、公的保険加入者ではオッズ比1.77倍、農村地域では1.31倍)。


・自傷の「後」90日間に26.7%は救急を受診し、そのうち69.2%は一般救急を受診していました(公的保険加入者ではオッズ比1.72倍、農村地域では1.21倍)。



自傷による救急受診の前後で、一般救急や資源に乏しい地域でも、支援につながる体制の整備が望まれる内容でした。

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