以前にブログの中で、自殺と不眠との関連についてふれたことがあります。
今回は、アメリカで行われた自殺についての傾向をみた調査について紹介させてください。
時期や道具との関連で見た夜間の不眠と自殺
アメリカの暴力関連死に関する報告を基にした研究で、35,338件の自殺が調査の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
①自殺による死亡のリスクは夜中(夜0:00~朝6:00)が最も高く、他の時間帯のおよそ3倍になる。
②その他、男性は女性よりも自殺が多く(男性28,700 vs 女性6636)、年齢は45~54歳(7252件)、 方法では銃器(21,937件)、月別では5月(3196件)が最も多くなっていました。
特に、時間帯については様々な理由が考えられますが、以前から夜間は(覚醒している)援助者が少なくなり、自殺を制止できる可能性が低くなることが指摘されてきました。
また、最近では夜間の脳の働きが、昼間とは異なること(衝動性のコントロールや冷静な意思決定、長期的計画が困難となること)が伝えられています。
(特にうつ症状の明らかな不眠では)不眠の治療は単に眠れないことによる苦痛を軽減するだけではなく、自殺をリスクを予防するうえでも重要であると言えるかもしれません。
#不眠 #うつ病
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