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◎要約:『親同士の暴力を子どものときに経験していると、その後の心臓(循環器)疾患が多くなるかもしれない』
今回は、子ども時代に親どうしの暴力を経験したことが、その後の心臓疾患にどのように影響するかを調べた研究をご紹介します。
Childhood Exposure to Interparental Physical Violence and Adult Cardiovascular Disease
子供時代の両親間の暴力とその後の循環器疾患
中国で進行中の研究: the China Health and Retirement Longitudinal Study (CHARLS)からのデータを元にしており、一般地域に住む1024人(平均58.1歳、51.2%女性)が対象となりました。
子ども時代の親同士の暴力に関する聴取結果と、成人後の循環器疾患(狭心症や心筋梗塞、心不全等)との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・8.4%が親同士の暴力を報告しており、暴力があった場合のほうが成人後の循環器疾患が多くなっていました(ハザード比1.36倍)
・親同士の暴力と循環器疾患との関連のうち、11%がうつ病の存在によって介在されていました(親同士の暴力→うつ病の発症→循環器疾患の関係があった)。
本人が暴力を振るわれたわけではなくても、両親間の争いが子どもの健康に長期にわたる影響を及ぼすことが感じられる内容でした。
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