運動の習慣があると認知症の発症リスクが低下することが指摘されてきました。
今回は、運動による認知症の予防効果が大気汚染によってどのような影響を受けるのかを調べた研究をご紹介します。
Association of Physical Activity with Incidence of Dementia Is Attenuated by Air Pollution
イギリスの大規模な研究データ(UK Biobank)を元にしており、60歳以上の35,562人が対象となっています。
加速度計を用いた運動量と居住地域のNO,NO2,PM10,PM2.5等による大気汚染、全ての原因による認知症の関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・運動量が多い場合には、認知症のリスクが低下していました(リスクの目安であるハザード比0.71倍)。
・大気汚染が強い場合は運動の認知症予防効果は弱く(ハザード比0.88倍)、大気汚染が少ないと運動の予防効果は大きくなっていました(ハザード比0.66倍)。
要約:『運動には認知症の予防効果があるが、大気汚染が強いと効果が弱くなってしまう』
運動量が多く、外出の機会が多いとさらに大気汚染の影響を受けやすい可能性が考えられました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments