うつや不安に対する運動の有効性について、多くの研究が指摘してきました。
今回は、強迫性障害に対する有酸素運動の有効性について、対照群を置いた比較試験で検証した研究をご紹介します。
かなり時期は遡りますが、アメリカの不安とうつに関する学会 the Anxiety and Depression Association of America (ADAA) Conference 2018で発表された内容です。
56人の強迫性障害の患者(64%が女性、平均38.8歳)が対象となりました。
12週間の経過観察で、有酸素運動(トレッドミルやエアロバイク等)を行うグループと、健康教育を行うグループに分けて、症状の経過を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・気分、不安、強迫の尺度で、有酸素運動を行ったグループの方が改善が大きくなっていました。
・運動のグループでは、不安の改善が時間経過とともに大きくなっていました。
要約:『不安を要素とする強迫性障害では、有酸素運動で症状の改善が大きくなる可能性がある』
不安とうつに対して、予防だけではなく、治療経過においても運動を勧める方が治療効果が大きくなる可能性を感じました。
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