実際の臨床において、過食(binge-eating disorder)に対して心理療法、薬物療法ともに有効な選択肢が乏しい印象があります。
今回は、過食に対する治療の選択肢について、有効性を調べたメタ・アナリシス(複数の研究を分析した結果)をご紹介します。
Binge-Eating Disorder in Adults
A Systematic Review and Meta-analysis
成人における過食(システマティック・レビューとメタ・アナリシス)
薬物療法や心理療法+薬物療法の9本の無治療(待機リスト)を比較対象とした研究、25本の偽薬を比較対照とした研究が分析の対象となりました。
認知行動療法、リスデキサンフェタミン、第2世代抗うつ薬、トピラマートが治療の選択肢として検討されました。
結果として、以下の内容が示されました。
・認知行動療法、リスデキサンフェタミン、第2世代抗うつ薬、トピラマートで過食のエピソードとその背景となる心理的症状が軽減していました。
・リスデキサンフェタミン、トピラマートでは体重の減少を認めました。
要約:『認知行動療法、リスデキサンフェタミン、抗うつ薬、トピラマートはも過食に対して一定の心理的効果(リスデキサンフェタミン、トピラマートでは体重減)をもたらす』
治療の選択肢は限られていますが、今ある治療の選択肢でも様々な側面で一定の効果が確認された結果でした。
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