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音楽療法と神経発達

◎要約:『早産後の乳児に歌いかける音楽療法では、2年の経過で言語発達に明らかな効果は認めないかもしれない』





今回は、早産後の児の神経発達を、音楽療法を行った場合と行わなかった場合で比較した研究をご紹介します。


Music Therapy in Infancy and Neurodevelopmental Outcomes in Preterm Children

A Secondary Analysis of the LongSTEP Randomized Clinical Trial



早産における乳児に対する音楽療法と神経発達


 以前に行われた調査:the LongSTEP (Longitudinal Study of Music Therapy's Effectiveness for Premature Infants and Their Caregivers)の2次的に行った分析で、35週未満で出生した早産だった乳児206人(出産時の平均週数30.5、女性50%)が対象となりました。


ランダムに音楽療法(支援者が指導を行い、親が子どもにむかって歌う方法)を行うグループと通常ケアのみのグループに分けて、神経発達を調べています。


結果として、24か月の経過でみたところ、言語発達の尺度: the Bayley Scales of Infant and Toddler Development, Third Edition (BSID-III) において、両者のグループに明らかな違いは認められませんでした。




統計的処理や実施の方法、経過観察期間によっても結果が異なる可能性があるので、一概には言えないかもしれませんが、今回の方法では歌による言語発達への効果がはっきりしないという結果でした。

 
 
 

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